『月風魔伝』(げつふうまでん)は、1987年7月7日にコナミ(現・コナミデジタルエンタテインメント)から発売されたファミリーコンピュータ用アクションロールプレイングゲーム。
西暦一万四千六百七十二年。地獄界より覚醒した魔王『龍骨鬼』が地上に出現し、人類は滅亡の危機に立たされていた。地上の統治者『月氏三兄弟(げつしさんきょうだい)』のうち生き残った末弟『月風魔』は、奪われた一族の秘宝『波動剣』を取り戻して龍骨鬼を討ち、殺害された兄たちの無念を晴らすために『魔歴元年(まれきがんねん)』と呼ばれる異形に満ちた世界を歩く長い旅に出る。
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主要キャラクター
月風魔(げつふうま)
龍骨鬼の出現以前に地上を統治していた月氏三兄弟の末弟。身長180cm、体重75Kg、19歳、琉球出身。100mを6秒で走る俊足(時速換算で60km/h)と、米俵を一度に三つ(約180kg)持ち上げられる怪力を誇る。
龍骨鬼(りゅうこつき)
地獄界より覚醒し、地上に出現した魔王。三匹の魔神を筆頭に数多くの魔物を従え、『凶鬼島(きょうきとう)』に城砦を構えて世界を恐怖と混乱に満ちた『魔歴元年』に塗り替えた張本人。風魔の兄2人を殺害し、秘宝の波動剣を奪い去った。
独眼独頭(どくがんどくず)
庇に『死』の文字をあしらった兜をかぶり、強烈な体当たりを仕掛けてくる単眼の魔神。『鬼顔島(きがんとう)』を支配し、波動剣の一本を守っている。
凶骨牛骸(きょうこつぎゅうがい)
甲冑に身を包んだ巨大な骸骨武者で、腕部が欠損している代わりに4本の巨大な剣を意のままに操る魔神。『獄門島(ごくもんとう)』を支配し、波動剣の一本を守っている。
竜頭鬼尾(りゅうとうきび)
普段は3体の忍者に変身しての連携攻撃を得意とするが、合体によって本性を現すと俊敏な動きによる体当たりと火炎攻撃を仕掛けてくる魔神。『三首島(みつくびとう)』を支配し、波動剣の一本を守っている。
邪鬼(じゃき)
骨男(ほねおとこ)に飼い慣らされている巨躯の妖怪。骨男の持つ島間通行手形『鬼面符(きめんふ)』を得るために訪ねてきた挑戦者の相手を務める。歩行速度こそ遅いものの、それを補う跳躍移動と凄まじい攻撃力を備えている。
システム
『けん』と『いのち』
本作は画面上部に『けん(剣)』と『いのち(命)』の2本のゲージが示されている。『けん』は攻撃アイテムを装備していない状態での攻撃力を表し、倒した敵の数が多ければ多いほど上がってゆく(ロールプレイングゲームにおける経験値と同等)。『いのち』は風魔の生命力を表し、ゲージが0になると1ミスとなる。
ふっかつのじゅもん
ゲームオーバー時に画面に表示される16文字の羅列から成る『ふっかつのじゅもん(パスワード)』を控えておくと、次回プレイ時にパスワードを取った時点で揃えたアイテムを保持した状態でスタート地点から再開できる。
画面構成
フィールドマップ
トップビュー方式のマップ画面。フィールドマップではランダムエンカウントによる戦闘は無い。道中にある『鳥居』、あるいは一部の地域に存在する『赤鬼』に接触すると横スクロールアクション面に切り替わる。その他には情報収集や回復などで利用する『ほこら』、アイテムを購入する『道具屋』が点在している。
アクションステージ
サイドビュー方式の横スクロールアクション面。さまざまなタイプのアクション面が存在する。ステージによっては足場が途切れている場所があり、転落すると1ミスとなる。この他にも様々な障害物が配置されており、一部の障害物は攻撃アイテム『岩の剣』によって破壊できる。
3Dダンジョン
凶鬼島を除く3つの島にそれぞれ存在する地下迷宮。内部は3D視点の迷路となっており、特定の場所に配置された敵と遭遇すると戦闘が開始される。また、敵と同じく特定の場所に配置された先人の亡霊(武者など)に遭遇すると、進行のヒント提供や『いのち』の一定量回復などの補助が得られる。
迷宮の最奥部に到着すると横スクロールアクション面『三途の川』に切り替わり、さらにその奥に待ち受ける魔神を撃破すると『波動剣』を入手できる。
アイテム
攻撃アイテム
守り太鼓(まもりだいこ)
前方に『力』の文字を飛ばして敵を攻撃する。
岩の剣(いわのつるぎ)
横アクションステージ面の一部の障害物を破壊できる。
呪いの爆薬(のろいのばくやく)
斜め下に発射され、一定の距離を這うか壁面に触れると上、右、左の三方向に炸裂する。
手裏剣(しゅりけん)
前方に三つ同時に手裏剣を放つ。
魔性のコマ
回転斬りを繰り出す。一部アイテムとの併用が可能。
呪いの衣(のろいのころも)
呪いの力によって体が発光し、数秒だけボス以外の敵を体当たりで倒せる無敵状態になる。使い捨て。
波動剣(はどうけん)
月一族門外不出の聖剣。使用者の精神エネルギーを増幅させて邪悪を滅ぼす衝撃波へと変える『大念動波(だいねんどうは)』を放つ。
防御アイテム
お守り(おまもり)
一時的に防御力を上げ、ダメージを軽減する。使い捨て。
霊薬(れいやく)
『いのち』を一定量回復する。使い捨て。
呪文の赤玉(じゅもんのあかだま)
3Dダンジョン面の敵を一撃で消滅させる。使い捨て。
呪文の青玉(じゅもんのあおだま)
横スクロールアクション面の画面上の敵を消滅させる。使い捨て。
方向石(ほうこうせき)
3Dダンジョン面で風魔が進んでいる方角を表示する。
ろうそく
3Dダンジョン面で洞窟内を明るく照らし出す。
守り玉(まもりだま)
周囲に3つの火の玉が現れて回転し、敵の攻撃から身を護る。一定量のダメージによって消滅する。使い捨て。
その他
ワラ人形(わらにんぎょう)
横スクロールアクション面の特定の場所に存在し、取ると残機数が1増える。
巾着(きんちゃく)
横スクロールアクション面で敵を倒すと出現する巾着袋。取ると『おかね』が増加し、その金額は敵によって異なる。
魂(たましい)
横スクロールアクション面で敵を倒すと出現する人魂。取ると『いのち』が回復し、その回復量は敵によって異なる。
『源平討魔伝(げんぺいとうまでん)』との関連
本作は前年の1986年にナムコから発売されたアーケードゲーム『源平討魔伝』に類似する点が多いとして、発売当初から話題になっていた。以下、主な類似点を列挙する。
タイトルが『げ』で始まり『までん』で終わる。
伝奇小説的な世界観を持つ和風テイストのアクションゲームである。
敵キャラクターに妖怪、悪霊、魔神を据えている。
主人公の外見が『赤毛の長髪で刀を携えた鎧武者』である。
各ステージの象徴として鳥居を用いている。
ボーナスステージで神仏がアイテムをばら撒く。 など
これらの他にも存在する多岐に渡る類似点から『源平討魔伝』の影響を受けていないとは完全に否定出来ないものの、作品自体の仕上がりについては全く違ったものになっており、当時のユーザーの間で大きな話題にこそなったが相互の作品や会社に対する誹謗中傷は起こらなかった。
その後
この1年後の1988年にナムコから発売されたファミリーコンピューター版『源平討魔伝』では、この事に関しての意趣返しとも思える要素が存在している(詳しくは源平討魔伝#その他を参照)。
さらに、この6年後の1994年にコナミより発売されたアーケードゲーム『極上パロディウス ~過去の栄光を求めて~』では、『源平討魔伝』に登場する『琵琶法師(びわほうし)』をモチーフにしたと思われるボスキャラクターを登場させている。
これらの件に関してもユーザーからの大小含めての非難は起こらず、逆にどちらもゲーム史上にその名を残した作品という見地から、名作同士の共演という形で好意的に受け止められている。